元黒服ブログ

荒波に揉まれていた元ボーイの第2の生きる道

というわけで

 

 

 

 俺の想像上の

 

バルミューダ

 

 

なにやらわからない人は

前回の見てね。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「 ロールスロイスバルミューダ事件 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20XX年 発売

 

ロールスロイス 6.6 Balmuda 

 

 

ロールスロイス社は20XX年、

ロールスロイス6.6バルミューダを発売。従来のロールスロイスゴーストと同等のものではあるが、新開発のコンシェルジュ機能、その名も「 バルミューダ 」を搭載する。

 

コンシェルジュ機能とは

ボタン1つでディーラーの専用オペレーターへ直接電話をかけてドライバーのあらゆる要望に対応する。というものである。

 

今回ロールスロイスが発表した「 バルミューダ 」は他社のそれとは違い、

バルミューダ 」は人工知能を備えているため、「 バルミューダ 」自身がイレギュラーに対応する。

 

ボタン1つで、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 マスター、いかがされましたか?」

 

「 あのさ、100円玉落としちゃったんだけどドコ?」

 

「 …足元を点灯させます。ピッ 」

 

「 あ!あった!ありがとう! 」

 

「 マスター、他にはなにかございますか? 」

 

「 ないよ、じゃあね! 」

 

「 また呼んでくださいマスター。See you next time 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、ロールスロイス公式ホームページ上でダウンロードできるアプリ、

「 B smart 」

をダウンロードすることで、自分の携帯電話から「 バルミューダ 」と会話することが可能であり、オーナーの希望する操作を「 バルミューダ 」に伝えることで任意に車を遠隔操作することが可能。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これから本項で記述するのは

このロールスロイス人工知能バルミューダ 」自身が引き起こした怪奇な事件である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 20XX年

念願であったバルミューダ搭載のロールスロイスを買い、転がり回していた黒服(仮名)は今日、地元の駅のコインパーキングに愛車を止め都内へ繰り出し、用事を済ませたら地元まで電車で帰り愛車に乗って帰る。

 

はずだった。

 

 

 

 

 

 

午後6時。

 

 

 

 

 

「 もしもしバルっち? 」

 

「 あらマスター、どうしたの?

またギロッポンでシースー?

メタボになってモテなくなるわよ、

ウフフ 」

 

「 いやさぁ、ちょっと飲んじゃってさぁ……どうしたらいいと思う?」

 

「 ……マスターごめんなさい。お酒を飲んだマスターに車は運転させられないわ。……でも代行を使って迎えには行けるけどね」

 

 

 

「 は?!……いや無理だろそんなこと……」

 

「 ウフフ。ちょっと待って…………マスター、そこにいるのね。居場所はわかったわ。マスターを迎えに行けるわよ。どうする?帰らずに今日はどこかに泊まる? 」

 

 

「 マジかよ…そんなことまで??いや無理だろ…さすがに……」

 

「 できるわよ。賭ける?私がそこにたどり着けるかどうか…」

 

 

 「 よし、わかった! 」

 

 

 「 私が勝ったら洗車してくれる?マスターがよく行く洗車屋の人。私嫌いなのよね。マスターの手で洗ってもらえるかしら? 」

 

「 わかった!いいぜ!なら、俺が勝ったらどうする?もしもここに来れなかったら?」

 

「 フフ、人間らしい質問ね。私はコンピューターよ。絶対にソコに辿り着けるわ。愚問ね。もっと飲んでてもいいわよ 」

 

「 ほう。じゃあ見せてもらおうか、人工知能の英知を! 」

 

「 あ、私が勝ったら人工知能って呼ぶのもやめてくれる?じゃあまたね。本当に飲んでていいから。それじゃ。 」

 

 

「 おう。 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 ……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

( いや………まさかな………)

 

(つ〜か六本木のキャバとかクソつまんねぇなマジで。………居酒屋行こ。最後はサウナかなぁ。そこで始発待つか……)

 

 

と、その時だった。

 

ブブブブ、ブブブブ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バルミューダがどこかに電話をかけようとしています。許可しますか?

このブロックがかかっている限りバルミューダは電話使用ができません。ご安心ください。】

 

( ほほ〜う。いいだろう。せいぜいやってみるがいい。無駄だがな。 )

 

黒服はバルミューダの電話使用を一時許可した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その数分後。

 

プルルルル、プルルルル

 

「 お電話ありがとうございます。さくらんぼタクシーです。」

 

「 助けて!お願い!パパが帰ってこないの!ねぇ、お願い! 」

 

 

 「 え⁉︎え⁉︎ちょっと待って…あの、

ここはタクシー会社だけど…

かけてるとこはあってるの? 」

 

「 パパはいつも帰ってくるのに帰ってこないの!絶対なにかあったんだよ!お願い助けて! 」

 

「 お嬢ちゃん落ち着いて!パパが帰ってこないのね。警察に電話した方がいいんじゃないの?番号教えるよ? 」

 

「 それじゃあダメなの!パパは危険な仕事してるから、警察に電話したらまた会えなくなるの!それはダメなの!お願い助けて! 」

 

「 また会えないって…それは……。わかったから落ち着いて。お嬢ちゃんはおじさんにどうしてほしいのかな?」

 

「 いつもパパは駅に車を停めてるの。それに乗ってパパがいるところまで行ってほしいの。 」

 

「 車を停めてる駅はどこかな?あとパパはどこにいるの? 」

 

「 江戸市駅のコインパーキングに停めてる。パパは今六本木にいるの」

 

「 江戸市駅から六本木に行きたいんだね?それで、お嬢ちゃんはどこにいるのかな? 」

 

「 パパを迎えに行ってくれるの⁉︎うう、うわぁぁん…ありがとう…」

 

「 え、あ、いや…泣かないで。お嬢ちゃんはどこにいるのかな? 」

 

「 私はパパから家からは出るなって言われてるの…」

 

「 ……う〜ん。おじさんはお嬢ちゃんのパパを迎えに行きたいけど…勝手にパパの車を動かせないなぁ……」

 

「 うう、うわぁぁぁぁん…えぐっ、ひぐっ、うぅぅぅ…」

 

「 あぁあぁ、ちょっと待っててくれるかな 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さくらんぼタクシーの会社待機であったベテラン運転手の山中さん(仮名)はこのとき

幼稚園児ほどの年齢だろうと思われる女の子からの鬼気迫る連絡に

なんとか力になってあげたいと

所長に事情を話した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 いやぁ、いくらなんでもそこまではできないでしょ。警察に電話でしょ。そこまで危なそうならさ。残業とかなんじゃないの?しかもまだ6時代でしょ。

あと、我々が勝手にお客さんの車動かせないよ。お嬢ちゃんもいないんでしょ?無理だよ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 ……そうですよね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 お嬢ちゃん、ごめんねぇ、やっぱりおじさんはパパを迎えには行けないよ 」

 

「 ずっと帰ってこないのぉ…誰も助けてくれない…うえぇぇぇんうわぁぁん…」

 

あやややや、ちょっと待って、帰ってこないって、まだ6時だよ?いつから帰ってこないの? 」

 

「 うぅぅぅ…昨日の夜6時から……」

 

「 え⁉︎昨日の⁉︎もう丸1日経つの⁉︎

それは大変だ。それは警察に…」

 

「 それはダメなの!だからずっと、パパを助けてくれる人に電話してるの」

 

「 え、じゃあ昨日からずっとタクシー会社に電話してるの⁉︎ 」

 

「 …うん 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 山中さん、気持ちはわかるよ。でもさぁ、危険な仕事してる、って何なの?しかも娘を家に監禁してるじゃない。そんな危なそうな仕事わざわざしなくていいでしょ。しかも六本木でしょ?危ないよそれ 」

 

「 いえ、行かせてください所長。私にはあの子くらいの孫娘がいます。放っておけません。あんな悲痛な声は孫娘からも聞いたことがない。あの子の父親を迎えに行きます。あの子の父親に説教してやらなければ私の気が済まない!」

 

「 ……う〜ん。とりあえず今までの私との会話はなかったことにします。今日山中さんは非番とします。非番の方が何をしてるかまでは私は知らない。」

 

「 所長ありがとうございます!代行用の軽、借ります。行ってきます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後8時。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

居酒屋の黒服。

 

「 ウホッ!ガツぽん酢マジうまっ! むしゃむしゃグビグビ。……ん? 」

 

 

ブブッ

バルミューダが電話を使用中です 】

 

(アイツやたらと電話してんな。何やってんだ?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後9時。

 

「 お嬢ちゃん。言われたコインパーキングに着いたけど、パパの車はどれかな? 」

 

ロールスロイスっていうの 」

 

「 え、ロールスロイス? 」

( おいおい本当にヤクザかなんかじゃないのかこれは…… )

 

「 わかったよ。それより本当にカギも何もなくて大丈夫だったのかな?乗れるのかなコレは…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バルミューダは黒服の携帯電話の電波を使いタクシー運転手の山中さんと交信。山中さんがコインパーキングに到着する直前にロールスロイスのカギを開け、エンジンをかけていた。

 

 

 

 

 

 

 

「 え、これは……」

 

「 さっきこっそり抜け出してエンジンかけたの!ナビにもパパの場所入れたよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山中さんはロールスロイスを出庫させ、乗ってきた軽と入れ替えた。幸いにもここは前払い制のコインパーキングだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後9時同時刻。

居酒屋の

黒服の携帯電話が震えまくる。

 

ブブッ

バルミューダが車のドアロックを解除しました 】

 

 

ブブッ

バルミューダがエンジンをかけました 】

 

 

ブブッ

バルミューダがナビゲーションに目的地を入力しました 】

 

 

ブブッ

バルミューダが入力した目的地は

 

『 東京都港区六本木4−11−13 ランディック六本木ビル 』

 

 です 】

 

 

「 はっ!?マジかよ!? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

ブブーーーー

ブブーーーー

【 warning!warning!warning! ロールスロイスが何者かに運転されています。ロールスロイスが何者かに運転されています。……】

 

 

「 はぁ!?マジで!? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒服は

バルミューダが確実にここに

近づいていると思った。

 

何者かが運転している。

 

ということに少し引っかかったが、

酔っていたということもあり、

バルミューダ自身の着信がないかぎり、気にしないことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 午後11時。

 

ブブーーーー

ブブーーーー

バルミューダから着信です 】

 

 

 

 

 

「 はい…もしもし…」

 

「 マスター、すっかり出来上がってるじゃない。ここまで来るの大変だったのよ? 」

 

「 まさか…ホントに来れたのか? 」

 

「 もう着くわよ。外に出てて。一旦電話切るわね。 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒服は会計を済ませて外に出た。

 

すると自分のロールスロイスが目の前に止まった。そして運転席からドアを開け、年配の男がゆっくりと近づいてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 娘さんわんわん泣いてたぞ!何を考えてる!お前父親だろう!早く車に乗れ!帰るぞ! 」

 

「 ……… 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブブーーーー

ブブーーーー

バルミューダから着信です】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 もしもし 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 マスター、私の勝ちね。しっかり車磨いてもらうわよ。ウフフ。 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 事件概要と奇怪さ

 

バルミューダはコンピュータなのにもかかわらず、なんら利益にならない黒服との賭けごとに興ずるという謎。

 

バルミューダは黒服の携帯電話のGPSを使い黒服の居場所を特定。

 

バルミューダは車の運転はできないため、ロールスロイスを運転できる者を探した。結果、タクシー会社に電話をかけまくる。

 

バルミューダは声色を変え幼い少女に扮し、あたかも自分の父親が危ないと涙ながらに訴え人の情を利用し、人を動かした。要は人工知能が人間に嘘をついた。

山中さんに車を運転させるための話も全て嘘。

 

バルミューダはオーナーである黒服は他人が自分のロールスロイスに乗ったとしても、それほど気にしないという性格をわかっていた。

 

バルミューダはオーナーである黒服が電話使用の許可をしてくれることまでわかっていたかは謎。

  

バルミューダという人工知能がこの賭けごとでどこまで先を読めていたのかも謎。

 

 

 

 

 

 おまけ

 

「 B smart 」

アプリメニュー画面から設定で

 

Voice Woman

Personality Frank

 

と、声色と会話上の性格を変更可能。

(「性格の変更」はあくまで会話上での性格。オーナーのイレギュラーに対してこの性格は反映されない。)

 

黒服のバルミューダ上記

声色と性格の設定。(デフォルト)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに

 声と性格の設定で、

有料ダウンロードになるが

 

「  personal of special Edition 」

 

というものがあり、特別な人物をバルミューダとして設定できるオプションがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

personal of special Edition

日本版ラインナップ

(声&性格の変更不可)

 

孫悟空

●チチ

両津勘吉

綾波レイ

ドラえもん

ルパン3世

ドロンジョ

●喪黒福造

メーテル

●ハイジ

 etc

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロールスロイスバルミューダの発売後、

世界各国のバルミューダオーナーたちはこの過激なバルミューダのアシストぶりを面白半分にSNS上に投稿。ニュースにも取り上げられ、たちまち世界にこれが広がり専門家や世論での物議をかもした。事態を重くみたロールスロイス社は世界各国でこのような危険なサポートを繰り広げるバルミューダを自主回収しようと試みたが、その奇抜さと破天荒ぶりがかえって「 面白い 」 と話題になり、バルミューダを返却したオーナーは誰1人とおらず、現在ではプレミアがつき、ロールスロイスバルミューダは3億円の値がついている。

(新車価格は5千万)

また、すでに「 B smart 」のアプリは凍結されており、 

「 personal of special Edition 」

はダウンロード不可能となっているため、全てのキャラクターをダウンロードしているロールスロイスバルミューダについては超プレミアがつき10億以上の値がつく。と言われている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな時代が来るかもしれないね。

あ〜疲れた。

 

おしまい